必要最低限の荷物だけを持ち森で生活をする”ブッシュクラフト”。ナイフ1本で生活必需品を作るという、北欧発祥のスタイルが日本でも流行りつつあります（と、個人的に思っております）。当店でもナイフを含めたブッシュクラフト用品の取扱いを徐々に強化しております。
本日は、長い間欠品しておりましたドイツ・BOKER社のブッシュクラフト専用ナイフが再入荷いたしましたので、改めてご紹介いたします！






BOKERは200年以上の歴史がある、ドイツ・ゾーリンゲンの刃物ブランド。ゾーリンゲンと言えば、実は刃物の世界では「岐阜の関か、ドイツのゾーリンゲンか」と言われるほど、超有名な地域なのです！日本ではあまりなじみの無いブランドだったのですが、最近になってBOKER日本代理店が誕生し、本格的に流通し始めました！





取扱い品目も多岐にわたっておりまして、アウトドアや狩猟で使うためのナイフのほか、レスキュー用やタクティカルナイフなどの法執行機関向けナイフや、カミソリ、包丁、キッチンツール等も生産しております。当店ではアウトドア向けナイフを中心に取扱いをしております！




一口にナイフといいましても、素材や形状、作りの違いから、実は色々な種類がございます。（機会があれば、細かくご紹介したいのですが・・・）
本日ご紹介するコチラのナイフは、商品名もそのようになっているだけあって「ブッシュクラフト専用」といっても過言ではございません。その秘密は「構造」と「刃付け」にございます！それぞれカンタンにご説明いたしますね！


★超頑丈なフルタング構造！
画像をよ～くご覧になっていただくとお分かりいただけますが、刃の部分の金属が、持ち手の最後端まできておりますよね。この構造をフルタング構造といいまして、重量はかさむものの、非常に頑丈である特徴がございます。ナイフで薪を割る”バトニング”という使用方法でもビクともしないのです！


★どんどん食い込んでいくハマグリ刃！
刃付けはハマグリ刃（コンベックスグラインド）になっております。斧に近い構造で、対象にどんどん食い込んでいく特徴がございます！


フルタングでハマグリ刃というスペックを考えますと、他社製ではなかなか見られない価格なのではないでしょうか。もちろん薪割りにしか使えないということはなく、とにかく頑丈なナイフをお探しの方にもオススメです！




ちなみに、商品名にも入っております「プラス」はシリーズ名になっております。「プラス」シリーズは「構想・設計・組立てはゾーリンゲン」「生産はヨーロッパ･アメリカ・アジア」で行われているナイフです。警察・レスキュー・軍事専門家の協力を得て生み出されており、プロユース向けナイフが多いのが特徴です。
他には、ハンティング用に特化しハンドメイド生産の「アルボリート」シリーズや、ドイツ・ゾーリンゲンで生産される超高級刃物もございます！

商品のご購入はこちら

私、このナイフを見つけた時からずーっと欲しかったため、自費で1本購入してしまいました。しばらく使ってみた率直な感想をご紹介しますので、参考にしてください！

コチラのナイフ、箱出しの状態では非常に鈍角なハマグリ刃になっております。バトニングには良いですが、物を削ることには向いておらず、フェザースティックはうまく作ることができません。
薪が割れてフェザーも作れるように、ということで、私は刃を研ぎなおして浅い角度のハマグリにしてしまいました。

（私が研いだ跡が残っていますが、メーカーからはキレイな鏡面仕上げで送られてきます。実用的なものと割り切って、キズは気にしないことにしました。）


●ホントにバトニングに使える？
浅い角度に研ぎなおしても、十分活躍いたします。刃の厚みが”3.7mm”と特別分厚いわけではございませんが、薪への食い込みは良いですね。ただ、薪を真っ二つに分ける”破壊力”は、もっと分厚い他社製ナイフのほうが良いと思います。一長一短といった所でしょうか。

●フェザーは作れる？
研ぎなおせば作れます。個人的な見解ですが、刃が真っ直ぐなスカンジやホローグラインドのナイフよりも、フェザーは作りやすい気がします。スカンジだと木の内側にグッと食い込んでしまって薄いフェザーが作りにくいのですが、浅いコンベックスだと木の表面をうまく滑る感じ（？）です。このあたりは、人によって使い勝手が違うと思いますので、参考程度にしてくださいませ。

●刃持ちはどう？
薪を割る・木を削るだけなら、刃持ちは良いです。HRCが58くらいありますので、研ぎ易さと刃持ちの良さのバランスが良く、使い勝手はいい方だと思います。キャンプのたびに薪割りに使っていますが、今のところ刃こぼれはありません。



私は薪割りにはこのナイフを使うようになってしまいました。斧やナタより小さくて軽いですから、持ち運びが楽なんですね。使用後の手入れも斧やナタより簡単ですし、ステンレスなので錆びにくくガシガシ使えます。
研ぎなおすときに400番の砥石から研ぎ始めたのですが、表面のキズが気になる方はもうちょっと細かいものから始めた方がいいかもしれません。

どちらかというとそのままの状態では限られた使い方しかできないため、使用目的がはっきりしている方のほうが使いこなせるナイフだと思います！自分の使い方に合わせてナイフを仕上げていく楽しみもございますし、「ブッシュクラフト用にそれなりのものが1本欲しい」なんて方にはうってつけですよ！